上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

昭和18年の暮れとなった。
帳場に居る桜子の耳に、タネ夫婦の部屋からバカ騒ぎをする声が聞こえる。
一旦は無視しようとした桜子。
だが、このご時世で、尚且つかねが床に伏しているにもかかわらず、あまりの無遠慮さに、立ち上がる桜子だった。

タネ夫婦の部屋を開ける桜子の目に飛び込んだのは、芸者を呼んで騒いでいる夫婦の姿だった。
桜子は芸者衆に、このへんで終わりにしてくれ、と言うが、タネは帳場を外されて暇だから、と開き直り、利雄は、忘年会だとふくれっ面で口を尖らす。どこまでも無神経な夫婦だった。
その時、かねが部屋に入ってくる。
芸者遊びを禁止すると、きっぱり言い渡すかね。タネは不服だった。

桜子とかねは、かつての確執など無かったかのように、今では穏やかな関係を築いていた。
商家の長女だったかねは、家を継ぐ為に自由な時間もなかった。妹は洋服姿が似合い、それで逢引に出掛けていたが、かねは仕事でそれどころではなかった。
気ままなタネが羨ましかったかね。
でも、自分もドレスを、死ぬまでに一度は着てみたい。
叶わなかったささやかな夢を、かねは桜子に話した。

その夜、桜子は磯にかねの事を話す。
磯はその夢を叶える為に、真っ赤な上等のビロード生地を出してきた。
早速、サイズを測ろうという磯に、内緒で作ってかねを驚かせたい、という桜子だった。気持ちは判るが、磯としては、サイズが判らない事には作れない。

こっそりとサイズを測る為に、山長を訪れる磯。だがあっさりとかねに見つかる。
何とか上手く誤魔化し、桜子との連携プレーでウエストサイズや着丈を測る事に成功した。
その夜、磯と桜子はドレス作りに取り掛かる。桜子の、かねへの思いやりを磯は微笑ましく見つめていた。

出来上がったドレスをかねに見せる桜子。
そのドレスに驚き、戸惑いつつも嬉しそうな笑顔を見せるかね。
真っ赤な、華やかなドレスを桜子はかねの胸元へ合わせる。
鏡を見るかねの頬は、少女の様に紅潮していた。

桜子の強い勧めに、かねは試着してみた。
そこへ部屋に入ってきたのはタネだった。ドレス姿のかねを嘲笑するタネ。
着替え中だから出て行けという桜子の言葉を無視し、かねのドレス生地が上質だと判った途端、自分達には規制ばかりするのに、かねだけ贅沢をして、と悪態をつく。
桜子は、自分の給料から出した金で作った、というが、タネは憎憎しげに桜子を睨む。
タネに向かって、桜子は店の為に役立っているのに、アンタは何の役にもたっていない、というかね。
その言葉にタネがキレた。
この家を出て行く、といい、赤いドレスを唐辛子みたいだ、と捨て台詞を残して出て行った。
桜子はかねに、出すぎた事をした所為でと、タネが出て行った事を詫びる。
だがかねは、桜子が居てくれるから淋しくないと微笑むのだった。
そして、このドレスを着て写真を撮ろう、と桜子に提案した。
ドレス姿で二人並び、写真に納まるかねと桜子。

時は過ぎ、昭和19年9月。戦局は益々厳しくなっていた。
そんなある日、桜子に杏子から連絡が入る。
勇太郎が海軍に入る事になった。入営の準備の為に、岡崎に戻るから手伝ってやってほしい。
まだ学生なのに、と戸惑う桜子。
繰上げ卒業で、もう学生ではないのだ。
ずっと子供だと思っていた弟が、軍に入る・・・。元気の無い桜子の様子を、かねが訝る。
桜子はかねに、勇太郎の入隊を話す。
それを聞いたかねは、達彦の部屋のセーターを持ってくるように言う。

濃い青のセーター。
かねはじっとセーターを見つめ、セーターを抱きしめる。
そして、かねは一心不乱にセーターを解き始めた。

にほんブログ村 テレビブログへ

テーマ:純情きらり - ジャンル:テレビ・ラジオ



















管理者にだけ表示を許可する


| HOME |


Design by mi104c.
Copyright © 2017 ドラマの向こうに。, All rights reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。