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【ちりとてちん「蛇の道はヘビー」#135】

鞍馬が草若の三回忌に現れた。仏壇に向かい線香を上げ、手を合わせる。
後ろで神妙な面持ちの徒然亭の弟子達。お供えの饅頭をおもむろに取り、ほおばる鞍馬。弟子達の表情が何とも言えないが、相手が相手だから何も言わない。
そこに丁度良く、お茶を運んでくる小草々。
初めて見る小草々に「こんなん居ったんか。」と聞く鞍馬。
鞍馬会長を前にすると皆、どこか緊張してるな~(小草々除く)

「あいつは未だ出て来よらへんのか。こいつの息子や。」と、草若の写真を指差し、小草若の行方を聞く鞍馬。申し訳ありませんと頭を下げる草原。

「口だけデカイ処はオヤジそっくりだ。」と言う鞍馬。喜代美の「兄さんは何と?」の問いに「頑張りますって言うてた。頑張りますは、ワシの一番嫌いな言葉や。結果出されへんかった時の言い訳みたいなもんや。」と答える鞍馬。
どの世界でも結果が全て。過程を見るのは学生の時ぐらいじゃないか。
ああ見えても、鞍馬は常打ち小屋の事は考えていただろう。ただ、儲からないなら手を出さない。ビジネスとして成功する見込みが有るのか否か、小草若の出方を見ていたのだろう。
だが小草若は逃げた。行方すら判らない状態だ。結果さえ出していたなら、上方落語界も盛り上がっていたかもしれない。そうなれば、常打ち小屋の事も前向きに考えられた。

草々は必死で訴える。「常打ち小屋は上方落語界の悲願なんです。」と言う草々に、鞍馬は鼻で笑う。
草若と同じ青臭い一門だ、だがもう一度考えてやってもいい。その為には大きな花火を打ち上げる事が必要だ。
花火とは、草若襲名披露だ。弟子達の誰でもいい、話題になればそれでいい。そうすれば常打ち小屋もビジネスとして成り立つ様にしやすい。
草々の頭の中では、草若の名を継ぐのは小草若しかいない。
帰り際に喜代美に向かって「お前が襲名するか?話題性では一番やで。」と大声で笑い、鞍馬は去っていった。見送る小草々。

喜代美は固まる。草若を私が?
あまりの内容に固まりそうになる喜代美に、「本気にするな、一番下のオマエが継ぐ理由が有らへん。」と言う草々。
襲名問題が大きくのしかかる。草々の中では小草若が継ぐのが当然。だから帰るまで待つ。でもそうなると、常打ち小屋の事はどうなるのか。
草々が草若に破門された時の事を思い出す草原。一門の事、落語界の事を真剣に考える為には、身をちぎられる様な思いをしなければならない事もあると言う草原。
その為に小草若を切り捨てるなんて・・・草々の目に涙が浮かぶ。声を掛けようとする小草々を制止する喜代美。
仏壇に手を合わせ、深々と頭を下げ、絞り出すように草々が言う。
師匠の落語は必ず守っていく。そして師匠の名前は、草原兄さんが受け継ぐから安心してほしい。

小草若が居ない以上、筆頭弟子の草原が適任だと思う草々。それに関しては四草も一緒だった。
だが草原は固辞する。独演会の比ではない。襲名披露の荷の重さに、噛んでしまうのは目に見えている。
草若の芸風を一番受け継いでいるのは草々。だから草々が受け継げばよい。
喜代美に同意を求める草原。だが草原が良くても、今度は四草が納得しない。
「納得出来ない。だったら自分が受け継ぐ。」そう言って、頑として草々の襲名を認めようとしない四草。草々でいいのなら、自分にもその権利はある筈だと譲らない。

「下さい。僕に、草若の名前、下さい。」

その表情から本心は窺い知れない。だが、そこまで襲名にこだわる理由は他に有りそう。
仰山貰えるご祝儀、草若の名があれば仕事も増えると言うけど、それだけか?兄弟子達に話した理由って、表向きじゃないのかな。四草らしい理由といえばそうなんだけど。
決して情に溺れる事無く、あくまでビジネスとして利用しようとしている。鞍馬に一番近い考え方をするのが四草だ。
そんな四草も、決して情が無いわけではない。かつて小草若に、このままではいずれ草若の名前まで取られてしまう、と言った四草。今、それが現実となりつつ有る。四草は小草若の為に「自分が襲名する」と言って譲らない様にも見える。
小草若が、どれだけ草々にコンプレックスを抱いているか知っている。戻った時に草若の名前を継いだのが草々だと小草若が知ったら、今度こそ立ち直れないだろう・・・位の事は、四草も思っているだろう。

対して草々は、全身で情に篤いキャラだ。この人には表もウラも無い。算段も無い。
言われた事をそのまま信じる。小草若が居ない以上、草原兄さんが適任と考えるのは、極めて妥当な気がする。
もめる草々と四草。かっとなる草々をたしなめる草原。
もめる様を見ていた喜代美が、悲しそうな表情で言う。こんな事で揉めていたら師匠が悲しむ。草原兄さんが継ぐのが丸く収まる。

喜代美の言葉に、四草も「それやったら文句ありません。」と言う。草々も、草原を差し置いて襲名なんか出来ないと言う。
しかし草原は受けようとしない。お前等で決めたらいいと放り投げた。草々と四草が再び揉め出す。
黙って聞いていた小草々が「誰でもええんやったら、おかみさんが継ぎはったらエエやないですか~」と、ちょっと間抜けな提案をする。だが小草々の言うとおりだ。誰でもええ状態になっている。

イラつく草々「やっぱり小草若を待つ、師匠もそれを望んでいる。」と言う。だが四草が草々に噛み付いた。
今日の四草はいつになく本気だ。小草若の心を知ってるからなのか。
「聞いたんですか?師匠がそない言うてはんの、兄さんそない聞いたんですか?僕は逆や思いますよ。師匠が生きてはったら、許しはらへんでしょ。あんな下手クソに、草若の名前。」

草々は、言葉通りの意味しか理解しないの判って言ってるのだろうか、四草は。言葉の裏に隠された意味を理解出来るのだろうか。
草若や小草若と、20年以上も付き合ってきた。四草とはその長さも深さも違う。
だが、草々が見ているのは小草若の一面だけだ。小草若の内面の苦しみを、ずっと見続けていたのは四草だ。
付き合いの長さ、深さだけで物差しにされても返答のしようが無い。
「あいつには、小草若には落語しかないんや!」そう言い、仏壇に手を合わせる草々。
「勝手にして下さい。僕は絶対認めませんから。」と言い残し、出て行く四草。
そんな光景に、喜代美は深い溜息をついた。
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