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「父親が聞いてやらんで、誰が聞くんですか?」
糸子の言葉はオブラートに包む事を知らない。いつも真っ直ぐに、裸のままぶつけられる。それが喜代美にしてみれば「おかーちゃん空気読め。」なんだけど。
でも糸子さんって、言っていい事と、言ってはならない事の区別は出来る人だと思う。草若に言った言葉はまさしく、言っていい事だった。やっぱ糸子さんってば、天照大御神を岩戸から引っ張りだすキッカケを作った女神様だったんだよね。

落語会会場の「寝床」。和田家の人々、奈津子、磯七や菊江、草原の妻・緑と息子・颯太、草々のライバル柳眉と尊建、四草が働いていた中国料理店「延陽伯」の店員達・・・。徒然亭一門に関わる人達の姿が見える客席。
そこに、糸子に連れられて現れた草若の姿を見た草々は驚く。落語を捨てたと言い続けた草若が其処に居た。

一番手、草々は、かつて草若に言われショックを受けた時の事を枕に話し始める。苦しい思いをした事もネタに変え、笑いを取る草々。さすが、徒然亭の次男坊、ちゃんと師匠の落語を受け継いでいる。

そして四草。普段は殆ど表情を変えない四草が、表情豊かに「瀬をーはやみっ」と話す姿に笑顔でいっぱいの颯太。そうだよね~草々が居候してた時に、いつも「瀬をーはやみっ」って演ってたから、颯太君にはお気に入りの落語になってるんだよね。
四草の「崇徳院」。人前で披露したのは初めてだったんだろう。磯七も珍しそうに聞いている。そして延陽伯の面々は・・・一人を除いて笑ってるじゃんっ。仕事を要領良くサボる四草に対して怒ってばかりの連中だったけど、その四草の落語に笑ってる。
でも落語で笑えるって事は、日本語を理解する能力は、かなり高いと見た。

そして草原。やっぱり噛んでいる、と思ったが、でも息子の声を聞いた途端すらすらと言葉が出てくる。
ディスカウントショップ「おとくやん」時代の話を枕に、面白可笑しく笑いを取る草原。さすが本職の落語家さんだな、って思いつつ見てた。

ううっ、この面子が揃った落語会、聞きに行きたいよぅっ。

中入り。喜代美の傍で草若が呟く。
「草原にしてみれば長い枕だった。3年間で随分ネタを拾ってきたのだろう。四草も、やっと崇徳院をやる気になったか。」という草若に喜代美が言う。
「草原さんも、四草さんも、傍にいつも師匠さんが居んなったです。」と言う喜代美。草若は喜代美の顔を見る。
落語が好きでたまらないのに、3年間ずっと気持ちを封印していた草原。
天狗座の出前に行っては落語を聴き続け、部屋では一人、ずっと崇徳院を稽古し続けた四草。
本当に、草若の事が好きで好きでたまらなかった。尊敬してやまない師匠の事は、一日たりとも忘れたことなんてなかった二人だろう。勿論、傍に居続けた草々も。

トリを務める小草若。兄弟弟子の名前の由来を語る小草若に、草々、四草は憮然とし、草原は苦笑。
だが小草若が、自身の名前の由来を話した時には草原兄さんもプチ切れ。「何ええ噺しとんねんっ!」って語気も荒いよ、兄さんったら(笑)。
「草若の息子だから小草若、ってそのまんまやけど、いつか小の文字が取れる様に頑張れと言われてる様で、そりゃもう本当に嬉しゅうて。」小草若の枕を聴く父、草若の目が、暖かくて優しげな眼差しで・・・観ていても、泣けて泣けてたまらんやった。

でも「寿限無」を話し始める小草若に、微妙にザワつく観客。「さっきも草々が演ったネタだよな」という尊建に、柳眉も訝しげな表情。和田家の人々も「ふーん」ってな感じに沈黙。
でも小草若は客に聞かせていたのではない。子供の健やかな成長を願い、良い名前を付けたいと思った親の話「寿限無」は、父である草若ただひとりの為に、聞かせたかった話なんだ。
誤解が解けた今、父親への詫びと感謝の気持ちを込めて話す小草若。でも3年間の思いが溢れて、涙も溢れて止まらない。

菊江と喜代美は、小草若の涙の意味を知っている。(観てるアタシも知ってるから涙が止まらんっ。)
そして草若も、小草若が泣きながら話す姿を観て、今の息子の気持ちを理解したんだろう。話し終わって、崩れ落ちるように高座から降りた小草若。大泣きする小草若に、一体何事かとオロオロする草々。

「これで終わりですか。」と、気持ちが中途半端な小梅を始め、ザワつく観客。そんな客の様子に、熊五郎に出る様に言う草々だが、この状態では熊五郎も辛い。でも場を収拾しなければならない。焦っている弟子達。四草が「草々兄さん、出てください」と言う。
「草々、愛宕山を!」と草原が言う。
そんな事、急に言われても・・・と草々もうろたえつつ、気持ちを入れなおし、再度高座に上がろうとした。
その瞬間、草々の目の前を横切る影。

「師匠・・・。」
スローモーションがこんなに効果的なのって「純情きらり以来かも」って感じた。

草若が高座に上がり、深々と頭を下げる。観客の拍手が暖かい。
トリを務める草若が枕に話すネタは、3年前に一門会をすっぽかした話から始まる。
年の所為か、あの時は道に迷ってしまった。それから3年間迷い続けて、やっと此処に辿りついた。
弟子達の落語に心を動かされた草若が遂に、"天の岩戸"から出てきた。岩戸を開けるキッカケを作ったのは糸子だけど、草若の落語を愛する心を引っ張り出したのは弟子達の熱い思いだった。
草若は話し始める。それは十八番の「愛宕山」。草若の噺を聞いている内に、はっと糸子が気付く。
「これは・・・。」

和田家の人々にとって思い出深い話「愛宕山」。正太郎がいつも工房で聴いていたラジカセから流れる「愛宕山」。
祖父との思い出が喜代美の脳裏に甦る。大好きだったお祖父ちゃんと過ごした、楽しかった日々を思い出し、涙が止まらない喜代美。
正太郎の今際の際に、病室で聴いた愛宕山を思い出し、小梅も涙をこぼす。それは正典や糸子、小次郎、正平も同じだった。
草若の落語に聞き入る人々。弟子達は感極まっている。草原は目を潤ませ、草々は流れる涙を拭おうともせず、四草は大泣き状態。普段殆ど人前で喜怒哀楽を示さない四草が、大粒の涙をいっぱい零し、顔をグシャグシャにして泣いている。

お客さんも大満足の落語会だっただろうね。「お楽しみゲストって草若師匠の事だったんだよね~」と、お客も思ったに違いない。草若の落語が済んで気持ちよく帰った事だろう。
ところで熊五郎さんのライヴは?(笑)

ほんの15分に、よくこれだけ上手く詰め込んでいるなぁ、といつも感心してしまう。「面白い」って思える朝ドラは幾つもあるけど、こんなに泣いたのは記憶に無い。
親子愛とか師弟愛とか、ふんだんに盛り込まれていて、本当に観ていて楽しいのだ。
脚本も良く出来てるし、俳優も上手く演じている。そして15分という時間内で、キレイに編集しているNHKのスタッフに感謝。あの短い時間に、視聴者に脳内補完を強いることも無く、解りやすい話に作り上げているのは本当にスゴイと思う。
「風林火山」も神ドラマと思ったけど、「ちりとてちん」も神ドラマだ。泣ける朝ドラは有ったけど、こんなに笑えて泣ける朝ドラは、自分が観た中では記憶に無い。

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テーマ:ちりとてちん - ジャンル:テレビ・ラジオ



















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